◆皮膚のしくみ
皮膚の働き
皮膚の働きには
1 皮脂膜をつくる
2 外部からの刺激を防ぎ、体を保護する
3 毛孔や皮膚表面から栄養を吸収する
4 外部から酸素を吸収し、老廃物を排出する
5 気温の変化により体温を調節し、一定に保つ
6 温度差、感触、刺激などを知覚する
などがあり、その他に表情をつくる、ビタミンDの形成、角化作用などがあります。 |
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◆皮膚の表面
私達の体外と体内の境い目にあたるのが皮膚です。皮膚は外からのいろいろな影響を直接受け、内からのいろいろな働きかけが皮膚にあらわれます。それらの環境や障害において常にベストコンディションであるよう、皮膚はとても精密な働きをします。しかし機械と同じように、正常な働きを長く、常に続けていくには、故障がないよう順調に動かすために、掃除をしたり、油をさしたりしなければなりません。この役割をするのが化粧品であり、お肌のお手入れです。お肌の正しいお手入れのためには、やはり皮膚の構造や生理についても知っておく必要があります。 |
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◆皮膚の断面
皮膚は大きくわけると、 外側から表皮、真皮、皮下組織 の3つに分かれます |
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◆お肌の新陳代謝(角化作用)
皮膚の細胞は、表皮の一番下の基底細胞層(基底層)というところで新しい細胞がつくられ、成長とともにだんだん形を変えながら外側(皮膚表面)に向かいます。最後には表面に出て角質層になります。さらに新しい角質層ができると、古い角質層は皮脂や汚れとまじり、垢となって肌からはがれ落ちていきます。ひとつの細胞が生まれて、垢となって肌からはがれて落ちていくまでのサイクルをお肌の新陳代謝(角化作用)といい、その期間は普通28日間ぐらいです。このサイクルは、年齢やお肌の状態などにより長くかかるようになります。サイクル(お肌の新陳代謝)を正常に保つことで若々しいお肌に保つことができるのです。
新しい細胞づくりは、夜になって副交感神経の働きが高まると(毛細血管が拡張して血液が全身をくまなく循環し、各組織に栄養を与える)活発になります。
このため充分な睡眠が、お肌の新陳代謝を正常に保ち、美しい肌づくりのために必要となります。 |
◆皮脂膜(乳化膜)
皮膚の表面には、いつも肌を保護するうるおいと油分が必要です。
皮膚は皮脂腺から脂(油分)を、汗腺から汗(水分)を分泌しています。
この水分と油分がまじりあい、なめらかなクリーム状になったものが皮膚表面を覆っています。
これを皮脂膜といい、お肌をしっとりとなめらかに保ち、
外部の刺激から皮膚を守る働きをしています。 |
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◆皮脂膜(乳化膜)の働き
1 お肌をなめらかにする
皮膚表面上に平均に広がり、お肌をしっとりなめらかに整えています。
2 肌荒れ、乾燥を防ぐ
健康なお肌は、角質層に約10%〜20%の水分を含んでいます。
肌荒れや乾燥はこの水分が過度に失われることからおこります。
皮脂膜はお肌を覆って、大切な水分が蒸散するのを防いでいます。
3 お肌のpH(ペーハー)を弱酸性に保つ
お肌はアルカリ性に傾くと敏感になる性質があり、トラブルを起こしやすくなります。
皮脂膜は、お肌のpHを正常な弱酸性に保ち、トラブルからお肌を守ります。
4 外界の刺激から肌を保護する
風、熱、光、痛みなどの影響をお肌が直接受けないように、お肌を守ります。 |
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